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第1回 どう変わる? 後期高齢者の医療負担 -来春本格スタート- (2009年4月16日陸奥新報掲載) 2006年以降、医療と介護の制度は大きく変わり、改定のたびに複雑になって、難しい仕組みが増えています。この連載では、医師の立場から、医療、介護、社会保障について、分かりやすく解説していきます。

初回は、この4月で導入から1年を迎えた後期高齢者医療制度についてお話ししましょう。10年4月には、これまで凍結されていた改定個所も解凍され、制度が本格的にスタートしますので、自分の保険料や医療負担がどう変わるのかを確認し、正しく知っておくことが大切です。

◇健康保険加入者の家族も保険料
全国で200万人いる健康保険加入者の家族も、75歳以上の誕生日午前零時から全員、後期高齢者医療制度に移り、保険料負担が生じることになりました。急激な負担増を緩和するため、2年間は負担軽減措置がとられ、所得割保険料は10年3月末まで負担がありません。均等割保険料は08年9月末まで負担なし、10月から1割、09年4月から5割負担となる予定でしたが、これは延長され、10年3月末まで1割のまま据え置かれています。

青森県の場合、均等割の1割は年間で4,000円ですが、10割負担となれば年間40,514円、さらに所得に応じて負担する所得割保険料も追加されると、一気に保険料負担が増える予定です。

保険料負担の改定


◇1年以上の滞納で資格証明書
保険料の納め方には、年金から天引きされる特別徴収と、納付書等で直接市町村に納める普通徴収の2種類があります。特別徴収の人は天引きですので滞納することはありませんが、普通徴収の人は保険料を納めないと「滞納している」と判断されます。

  以前は、高齢者の滞納に罰則はありませんでしたが、後期高齢者医療制度では1年以上滞納すると「特別の事情」があると認められる場合を除き、資格証明書が交付されます。制度がスタートし1年が過ぎましたので、資格証明書発行が問題になってきました。

資格証明書で受診した場合、かかった医療費の全額が窓口負担となりますので、滞納した人の多くは医療にかかることができなくなります。「特別の事情」については広域連合が判断しますが、詳細はまだ決まっていません。

  さらに09年1月から、後期高齢者の自己負担限度額の特例が創設されました。所得分類が一般の場合、外来の限度額は12,000円ですが、お誕生日の月だけ6,000円と半額になり、それ以上支払った分は払い戻しが受けられます。

いずれにしても制度が複雑ですので、不明な点は市町村の担当窓口、または県保険医協会(ファクス017―774―1326)でご相談ください。


筆者略歴=おおたけ・すすむ 1951年、北海道本別町生まれ。76年、弘前大学医学部学卒業。国立療養所岩木病院整形外科医長を経て、現在は大竹整形外科院長、県保険医協会副会長、県社会保障推進協議会会長を務める。
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