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第3回 高額療養費制度の利用法 -超過額を払い戻し- (2009年6月18日陸奥新報掲載) 今回は、医療費負担が高額になった場合に、払い戻しが受けられる「高額療養費制度」の利用法について、詳しくお話しします。この制度では、年齢と所得によって自己負担限度額が決められ、限度額を支払えば必要な医療が受けられます。

◇外来は現金で払い戻し
 入院で限度額を超えた場合は、申請して「限度額適応認定証」の交付を受け、それを医療機関提出すると、限度額の負担で必要な医療が受けられます(現物給付)。

 外来の場合は自己負担分をいったん支払い、その後限度額を超えた額が現金で払い戻されます。市町村によっては「受領委任払制度」があり、最初から限度額だけで必要な医療が受けられますが、弘前市にはこの制度はなく、その代わりお金が払い戻されるまでの期間利用できる「融資あっせん制度」があります。

  高額療養費は、1人の人が同じ月に複数の医療機関にかかり、それぞれの自己負担が2万1千円以上ある場合、それらを合算できます。ただ、医科と歯科、入院と外来、さらに総合病院の場合は診療科別に、それぞれ2万1千円を超えていない医療費は合算できません。

  さらに、過去12カ月間で3回以上の高額療養費の支給を受けた時は、4回目からは負担限度額がさらに低くなります(多数回該当)。

◇後期高齢者夫婦は合算も可能
 どんどん複雑になり迷路に入り込むような話ですが、一度だけ読み流してください。

 8月1日に、昨年4月から本年7月までの医療と介護費用の負担額が多かった人は払い戻しが受けられる制度がスタートします。

 世帯単位なので、医療保険が違うと合算できません。つまり、75歳以上の夫と75歳未満の妻の世帯では、後期高齢者医療制度と国民健康保険なので合算ができませんが、夫と妻がどちらも後期高齢者医療制度の時は合算が可能です。

  後期高齢者医療制度がスタートしたのが昨年の4月だったので、今回だけ16カ月分の限度額が決められていますが、来年からは8月1日から翌年7月末までの12カ月間の医療費と介護費用を合算することになります。

  自己負担限度額は医療保険制度と所得によって細かく決められています。例えば、後期高齢者の世帯では16カ月で75万円が自己負担限度額ですが、これは1カ月平均で4万7千円になります。該当になる人はかなり少ないと予想されますので、もっと小額でも払い戻しが受けられるように、限度額の見直しも必要だという声も上がっています。

  払い戻しが受けられる人に通知を予定している市町村と、通知しない市町村があります。75歳以上が対象の青森県後期高齢者医療広域連合からは通知を予定していませんので、市町村の窓口にお問い合わせください。

  いずれにしても、申請しなければ払い戻しは受けられませんので、世帯での医療費と介護費用を計算してみましょう。申請の期限は2年間ですが、早めに相談されることをお勧めします。

2008年以降の高額医療費制度における自己負担限度額

  不明な点は市町村の担当窓口、または県保険医協会(ファクス017―774―1326)でご相談ください。

青森市・大竹整形外科院長、県保険医協会副会長、県社会保障推進協議会会長
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