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第5回 介護リハビリも変更 -医療との関係も課題 (2009年8月20日陸奥新報掲載) 介護保険の認定を受けた人が、自宅で家庭生活を続けながら日帰りで医療機関や老人保健施設に通って受けられる介護サービスには、「通所リハビリテーション(リハビリ)」と「通所介護」の二つがあります。

 通所リハビリは「デイケア」と呼ばれ、利用者の心身機能の維持回復を図るリハビリが、医療スタッフによって提供されます。一方、通所介護は「デイサービス」と呼ばれ、介護や機能訓練、日常生活の介助などのサービスが提供されます。サービスを利用中の方は、自分がどちらのサービスを利用しているのか一度確認してみましょう。

◇短時間も新設
 今年4月の介護保険改定で、通所リハビリはこれまで6~8時間と一日がかりのサービスだったのが、1時間以上2時間未満の短時間のサービスも新設されました。これに伴い、すべての医療機関が短時間通所リハビリの事業所として「みなし指定」されましたが、実際にサービスを開始した医療機関・事業所数はまだ増加していません。

◇介護リハビリが優先
 また、医療のリハビリ(疾患別リハビリ)と介護のリハビリの関係も問題になっています。通所リハビリを受けている人は、介護が優先となり医療リハビリを受けることができません。ただし、牽引や電気をかけるなどの消炎鎮痛処置は医療リハビリと区別されていますので維持することができます。

 現在は介護サービス内容を各医療機関が確認することになっていますが、サービスを利用している本人でも、通所「介護」と通所「リハビリ」の区別ができないことが多く混乱しています。医療と介護のリハビリについて厚生労働省は「右と左のポケットの違いでどちらも同じ」といっていますが、自己負担金額は同じでも、医療と介護では仕組みが大きく違います。リハビリ日数制限が始まる前のように、介護と医療の両方のリハビリを受けたいという声が大きくなっています。

医療と介護の違い


◇障害者自立支援法と併用も
 さらに介護リハビリは、障害者自立支援法とも関係してきます。

 40歳以上の脳血管障害の方は、介護保険も障害者自立支援法も利用できますが、ここでも介護リハビリが優先されます。40歳を過ぎても介護保険を利用していない場合には、介護認定を申請するように勧められますが、これはあくまで推奨であり義務ではありません。どちらが有利かを判断してから申請することをお勧めします。

◇個別リハビリテーション実施加算が新設
  今回の介護改定で、個別にリハビリを行った時に加算できることになりましたが、脳血管障害については月に8回以下のサービス利用では算定できないことになっていました。しかし4月に出されたQ&Aでは、通所リハビリテーション実施計画で「おおむね週1回程度の通所であっても効果的なリハビリテーションの提供が可能だと判断された場合」には、「月8回以下の利用であっても、個別リハビリテーション実施加算の算定が可能」となりました。

 当初、サービス利用回数の少ない方は、サービスを断る事業所が出るなど混乱しましたが、仕組みが変更になっていますのでケアマネージャーの方とご相談ください。

  不明な点は市町村の担当窓口、または県保険医協会(ファクス017―774―1326)でご相談ください。

青森市・大竹整形外科院長、県保険医協会副会長、県社会保障推進協議会会長
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