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第10回 要介護~要支援「行ったり来たり」問題 -担当ケアマネが交代-
(2010年1月21日陸奥新報掲載)

 2009年4月と10月に介護認定方法が見直されましたが、最近になり新たな問題が起こっています。状態が改善していないもかかわらず「要介護1」から「要支援2」と介護度を低く判定されてしまうというものです。要支援になった場合、ケアマネージャーが変更され、利用時負担も月額定額制となってサービス回数が「制限」されてしまいます。

◇基準改定で混乱
「要支援2」というのは、介護保険制度スタート時の「要介護1」に当たり、06年に「要介護1相当」と名前を変えたものです。当初は「要介護1相当」とコンピューター判定された後、認定審査会で「要介護1」か「要支援2」に判断されていましたが、09年4月の認定方法変更から「要介護1相当」はなくなり、最初からコンピューターが判断するようになりました。

しかし、状態が変わっていない、あるいは悪くなったにもかかわらず、認定基準の変更のために要介護から要支援へと変わってしまうことがあり、現場に混乱が生じました。

そのため認定が実情に即していないとの批判が出て、09年10月までは要介護から要支援になっても利用者が要介護を選択することができる経過措置がとられていました。

介護度で変わるケアマネージャー


◇区分変更も可能
06年の介護保険制度改定以降、介護度が要介護から要支援になった場合、介護給付から予防給付に切り替わるため、ケアプラン作成の担当は居宅介護支援事業所(ケアマネジメント事業所)のケアマネから、地域包括支援センターのケアマネに移りました。

要支援になっても、今までのケアマネが担当することは可能ですが、1人のケアマネの予防プランは8例までと制限されています。当初は元のケアマネが担当するケースが多かったのですが、8例の枠が埋まってきたので、最近になりケアマネ交替の問題が表面化してきています。

厚生労働省では、介護度選択の経過措置が終了した09年10月以降も「実情と一致していないと思われる場合」は再申請、区分変更の申請ができることを通知しています。また、区分変更申請は有効期間終了前であっても行うことができます。

◇継続的サービスを
ところが、この区分変更がまた問題になっています。区分変更を申請して要介護に戻った場合、今度は地域包括支援センターのケアマネがケアプランを立てることはできなくなり、再びケアマネが変更になるのです。利用者からすると、キャッチボールのようにケアマネが次々に変わり、行ったり来たりと大変迷惑な話です。

現場のケアマネからは、「利用者が認定結果に納得できない時は、有効期限前に区分変更を申請し、結果が出るまでは以前の介護度でサービスが継続できるようにしてほしい」との声が上がっています。

要支援者が対象となる介護予防についても、現場から多くの問題が指摘されています。青森県保険医協会では利用者の皆様、ご家族からのご意見をお待ちしています。

青森市・大竹整形外科院長、県保険医協会会長、県社会保障推進協議会会長
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