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第45回 初診料と再診料 (上) (2012年12月20日陸奥新報掲載)

 今月から、時々問い合わせがある「初診料」と「再診料」について2回に分けて解説します。初・再診料は基本診療料として、「診療した場合は必ず算定する」ことになっています。

 初診料は「医学的に初診といわれる診療行為があった場合に算定する」と決められ、再診料は診療所と200床未満の病院を再診したときに算定します。200床以上の病院の場合は「外来診療料」を算定します。

 初・再診料は医科と歯科で異なっていて、初診料は医科が270点(1割負担で270円、3割負担で810円)、歯科が218点(220円、650円)、再診料は医科が69点(70円、210円)、歯科が42点(40円、130円)と歯科が低くなっています。

 2011年のデータによると、入院外総医療費に占める初・再診料の割合は医科が16%、歯科が13%となっています。

 

 

▽診療と診察は違う

 初・再診料は「診療」を行ったときに算定することになっていますが、健康保険上の「診療」とは受け付け、予診、医師の診察、検査、注射/処置/リハビリ、処方箋発行、会計・事務など一連の流れを言います。つまり、「医師の診察」は「診療」の一部として区別されています。

 また「多忙を理由に詳しい診察を行わず、簡単な症状の確認で継続処方」しても再診料を算定します。逆に、どんな詳しい診察をしても所定点数しか算定できません。

 基本診療料は医師だけでなく、看護師、事務スタッフなどの人件費、施設・設備の費用、水道光熱費も含めて評価しています。

 

▽多くの項目を含む

 初・再診料には検査と処置に関する多くの項目が含まれ、処置をしてもしなくても同じ点数を算定します。基本的な診療行為として血圧測定、呼吸や心臓の働きを見るための心電図モニター、酸素飽和度モニターなども含まれます。

 医科では56の検査項目と、吸入やかん腸、軟こうを塗る、湿布を貼るなど11の処置項目、歯科では、医科で算定が認められている細菌検査なども初・再診料に含まれています。

 外来診療料にはさらに尿検査、ふん便検査、消炎鎮痛処置などのリハビリも含まれます。

 

▽算定できない場合

 診療しても初・再診料が算定できない場合も決められています。例えば、前回採血し、数日後に検査結果のみの説明を受けた場合、診断書等の書類を受け取りに来た場合、検査・手術のみの受診、往診後に薬剤のみを家族が取りに来た場合などです。

 また、再診料が含まれている「管理料」として外来リハビリテーション診療料、外来放射線照射診療料、在宅患者訪問診療料、小児科外来診療料を算定した場合などがあります。

 

▽難解なルール

 これら保険請求のルールは省令、告示、通知、事務連絡によって決められ、新しいルールが次々と追加されています。その量は年々多くなり、12年4月版の医科点数表の解釈(社会保険研究所編)は1572ページにもなっています。

 六法全書を読むのと同じくらい難解な表現で、患者さんが理解することはとても困難です。さらに、どちらとも判断できない時もあり、最終的な判断は行政の裁量に任されているのが実情です。ご不明な点はかかりつけの医療機関か、青森県保険医協会(ファクス017―774―1326)へお問い合わせください。来月は再診料について解説します。

 

(青森市・大竹整形外科院長、県保険医協会会長、県社会保障推進協議会会長)
=第3木曜日掲載=

 

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