2018年 年頭所感

 

良質な医療提供のため保険医の権利を守ります

青森県保険医協会会長・青森県保険医協同組合理事長 引地基文

 

 明けましておめでとうございます。
 皆様健やかに新春をお迎えのことと存じます。
 年頭にあたり、本協会2018年の抱負を紹介いたします。

1.保険で良い医療を受ける権利を擁護します

 昨年12月、政府は次期診療報酬改定での本体部分プラス0・55%を決定しました。財務省は最後まで引き下げを求めましたが、「医療従事者への人件費に手当を」との医療界の強い主張がギリギリで勝った形です。しかし、メディアはこぞって「医療界優遇」と報道するなど、引き上げられた診療報酬が医師個人の収入であるかのような〝印象操作〟は異様としか言いようがありません。
本来、診療報酬は患者・国民の受ける医療内容を単に規定するだけでなく、安心・安全・良質な医療を担保する公的医療保険制度の根幹を支えるものです。私たちは引き続き、診療報酬削減が「患者の受療権にも影響を及ぼす」ことを、メディアはもちろん、国民にも広く周知するよう努力して参ります。

2.開業医・勤務医の権利と生活を守ります

 (1)指導・監査の改善

 日弁連が14年に「健保法等に基づく指導・監査制度の改善に関する意見書」を国に提出したことをきっかけに、指導大綱・監査要綱改正の動きが見られるようになりました。長年、個別指導の改善運動に取り組むとともに、訴訟支援に協力してきた私たちにとっても、大きな励みとなっています。しかし、指導は現場技官の裁量に任されており、本来あるべき「懇切丁寧な指導」から逸脱しているケースも度々報告されます。
 私たちは、12年に日弁連有志と健康保険法改正研究会を立ち上げ、16年に改正試案を作成し、国会ロビー活動を精力的に行っています。法改正実現にはまだ長い道のりですが、保険医の人権と患者の受療権を守るための健保法改正に向け、皆様の賛同とご協力を賜りながら、世論も巻き込んだダイナミックな活動を展開していきます。

 (2)査定・減点・返戻に対応

 納得できない査定・減点は多くの保険医が経験しています。本協会では、その妥当性などの問い合わせに担当部会の事務局や医師が相談に応じながら、一方で、医学的根拠に基づかない経済審査的な査定・減点には組織としても対策致します。

 (3)税務調査への対応

 カルテの閲覧強要、「留め置き」(税務署に書類を持ち帰ること)の同意を迫る、証券会社の財産提示要求など、あってはならない行為が報告されています。仙台国税局交渉を継続し、税務調査を受けた会員の声を直接届け、対応の改善を求めて参ります。

 (4)休業保障制度の普及

 日頃、公的サービスを提供する開業医ですが、ひとたび病気やケガで休業を余儀なくされると、医業再開までの公的保障は何もありません。保険医協会と一体となって活動する保険医協同組合には、保険医が相互扶助で管理運営する非営利の休業保障制度があります。万が一の備えの重要性を訴え、制度の普及を推進していきます。

3.脱原発・反核燃を主張します

 昨年、福島原発事故による避難者が68000人から55000人に減りました。これにはからくりがあり、双葉町と大熊町の避難指示解除で、13000人が自動・強制的に避難者でなくなっただけなのです。指示解除後に町に戻ったのはわずか2000人。残り11000人は放り出された格好です。
 将来、青森が同じ道を辿らない保証はどこにもありません。悲劇を繰り返さないためにも、原発と核燃から脱する活動に今年も力を注いで参ります。



TOP 青森県保険医協会 企画 資料 リンク 出版物 会員ページ